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蛸のやわらか煮 新生姜を添えて

今年も残すところあとひと月。

毎年、一年が過ぎるのは早いなぁと感じていますが、今年は祖母の他界や転職などもあって、より一層早く過ぎていったように感じます。

特に10月の転職からは文字通りあっという間でした。

新規プロジェクトのため、ひとつひとつが手探りで、連日深夜の帰宅となり、休日はとにかくひたすら寝る・・・という毎日。

以前は休日にも自宅で料理やお菓子の試作をして勉強していましたが、今はなかなかその気力も湧かず・・・。

一方で、職場は外資系IT企業最大手とあって、いかにもなオフィスなので、社食もとても充実しており、正直、3食会社で済ませられそうな勢いです(というか実際そういう社員も多いと思います。)。

ということで、転職以降、自宅のキッチンに立つ機会はかなり減ってしまいました。

早く今の状況が落ち着き、余暇を楽しむ余裕ができるといいのですが・・・。



さて、秋は新生姜の季節。

スーパーで蛸が安かったので、やわらか煮をつくり、新生姜をたっぷり添えました。

蛸のやわらか煮 新生姜を添えて Braised Octopus with New Ginger

蛸のやわらか煮 新生姜を添えて

本来は静かにゆっくり煮込むものですが、今回は手軽に圧力鍋で。

意外と綺麗に煮上がりました。



生姜を極細いせん切りにしたものを日本料理では「針生姜」と呼びます。

この針生姜を作るとき、私は必ず和包丁の薄刃を使います。

普段は洋包丁ばかり使っていますが、本当に細かくものを切りたいときは、よく手入れされた和包丁が一番綺麗に切ることができます。

針生姜をつくる場合、そぎ切り(へぎ切り)で薄くスライスしてから細いせん切りにするのですが、このそぎ切りが、圧倒的に薄刃だとやりやすいのです。

お刺身を切るときも「そぎ切り」と言いますが、野菜をそぎ切りにするときと刺身をそぎ切りにするときと、使う包丁も切り方も異なります。

お刺身のときは、柳刃と呼ばれるいわゆる刺身包丁(長い包丁)を使用し、刃を少し寝かせるように傾けて、包丁を奥から手前に引きながら切ります。

野菜のときは、薄刃と呼ばれる野菜などを切るとき広く使われる包丁を使用し、刃を水平に寝かせて前後にスライドさせながら切ります。

一般的に食材を包丁で切る場合、刃はまな板に対して垂直で、正しい切り方が出来ていない人でも、体重や力をかけて上から押さえればものを切ることは可能です。

でも、そぎ切りの場合は刃を寝かせて切るため、力尽くで切ることはできません。

正しい包丁の動かし方と、切れ味のよい刃の両方が必要となります。

どちらも備えていないと綺麗に切ることはできず、手を怪我する危険性もありますが、どちらも備われば、透けるように薄く切ることも可能なのです。

調理学校時代は、この針生姜でさんざんそぎ切りの練習をしました。

そして、もれなく生姜の炊き込みご飯にしていました(笑)

今回も、せっかくなので、生姜を切りまくって、鶏挽肉と一緒に炊き込みご飯に。

蛸のやわらか煮 新生姜を添えて Braised Octopus with New Ginger



ちなみに、和包丁はメンテナンスが少々面倒です。

まず、片刃なので、市販のシャープナーは使えず、自分で砥石で研がなければなりません。

これが結構技術が要るので、ヘタに研ぐと逆に刃の形を歪めてしまったり、切れ味を落としてしまうことにもなりかねません。

ここ数年、飲食業界の人向けの展示会などでは、片刃用のシャープナーというものも見かけるようになりましたが、私自身はまだ試したことがないので、使用感はわかりません。

ただ、刃の形状的に、薄刃は研げても柳刃や出刃は難しいのではないかな・・・という気がしています。

もう一つのネックは、素材。

和包丁は基本的に鋼素材のため、とーーーーーーっても錆びやすい。

なんなら、ちょっとネギを切って、その切ったネギが刃についたまま、数十分経ったら、そのネギの跡がしっかり包丁に残る・・・というくらい、デリケートなのです。

私が日本料理ではなく西洋料理に進んだのは、この包丁のデリケートさが性に合わなかったから、というのも理由のひとつでした(笑)

鋼素材は刃がつきやすい(=切れ味のよい状態にしやすい)けれど、摩耗しやすく、変色しやすく、日々研いで磨いて・・・というメンテナンスが必要。

他方、西洋料理で一般的に使用されているステンレスは、刃はつきにくいけれど、一度つけば持続性があり、錆びにくくメンテナンスも楽なのです。

最近は、和包丁でもステンレス製のものがラインナップされています。

一般家庭で使用するのであれば、個人的にはステンレスが現実的なのではないかと思います。

切れ味重視、メンテナンスも苦にならないという方 ⇒ 鋼

使いやすさ重視 ⇒ ステンレス


家庭での使用にも馴染みやすい洋包丁と比べて、やや職人向けな和包丁ですが、「切る」ということの奥深さを体験できるのが和包丁の面白さ。

拘ってみたい方は、試してみる価値ありですよ

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