あれから一年

昨年、今の会社に転職するための一次面接を受けたのが8月15日でした。(外資系なのでお盆とかない・・・笑)
あれからちょうど一年が経ちました。
当時、大好きだった祖母が亡くなり、これからの自分の生き方をちゃんと考えないと・・・と思っていた中で、チャレンジしてみた転職活動。
公務員から料理人になるというのも大きなキャリアチェンジでしたが、当時はまだ20代だったこともあり、「これからどうとでもなる」という気持ちで、正直あまり不安というものはありませんでした。
「やりたいことを仕事にしたら、どんな生き方ができるんだろう」という好奇心が強かったかもしれません。
それが、今回の転職では「自分の生き方をどう設計するか」という「キャリアデザイン」を真剣に考えながら選んだので、公務員を辞めたときよりも悩みました。
それでも、今の仕事の募集要項に惹かれるものがあって、応募してみたのですが、まさかこれほどに英語力を求められるとは思ってもいませんでした。
もともと面接の類いは得意な方で、公務員試験を受けていた当時も、国税専門官、国家公務員Ⅱ種(実際に志望したのは検察庁)、裁判所と採用面接を受けましたが、どれも気負うことなく伸び伸びと受けた気がします(笑)
私のときは圧迫面接みたいなものはなくて(もはや記憶も曖昧ですが)、その気負わない受け答えがよかったのか、いずれも内定をいただくことができました。
正直、結果が出るまでの間も、合否・採否について心配はしていませんでした。
穏やかな面接だったこともあり、「落とされるかも」という不安を感じるような要素がなかったのです。
それが、今回の転職に際して受けた採用面接は英語だったので、はっきりいえば私の人生で一番不出来な面接だったと思います


日本語だったら100で返していただろうことが、英語だと30くらいでしか返せない・・・いや、質問によっては10か20くらいしか返せてなかったかも・・・。
割となんでも要領よくこなせるタイプだったので、今まで試験というものに苦労したことがなかったのですが、本当に手応えを感じることができず、結構落ち込みました。
転職エージェントの担当者の方にも「厳しいと思います」と結果報告したくらいです。
それが、まさかの二次試験に呼んでいただくことができ、その知らせを受けたのは、祖母の家で母と一緒に遺品整理をしているときでした。
7月に祖母を亡くしたばかりだったので、まだ近くにいるような気がして、二次に進むことが出来たのは祖母のおかげかな、と本気で思ったりしました。
二次では、サステイナビリティをテーマにしたレシピ開発と、それを英語でデモンストレーションする試験がありました。
事前準備をして臨むある種のプレゼンテーションのような試験だったので、これに関しては手応えがあり、一次ほど悲惨な内容ではありませんでした(笑)
二次試験の後半で、チームのトップの方と1対1でお話をさせていただく機会があり、正直に一番の不安は英語力であることをお伝えしました。
そのときに、その方がお話してくださったのは「自分も留学をしたことがない中で努力で英語を身につけてきた」というお話でした。
そして、「あなたの英語にもその可能性を感じたから大丈夫だと思う」と言ってくださったのでした。
海外で育った方や留学経験のある方ばかりの職場で、自力で英語を身につけてきた方の経験談を聞くことができ、そしてその方から「あなたも大丈夫」と言っていただいたのは、とても励みになりました。
今の会社への転職を志して採用面接の準備を始めてから今日までずっと、今までにないくらいコンスタントに英語に触れてきました。
机に向かってテキストで勉強・・・というのは飽きっぽい私にはなかなか続けられないので(笑)、仕事で有無を言わさず英語に触れる・・・というのは、ものすごく苦労はありますが、ある意味一番いい環境なのかもしれません。
それでも、100伝えたいことのうち、ちゃんと伝えられるのは未だに50くらいです。
毎日毎日、もどかしいことばかり。
それでも、少しずつ前進していくしかない。
朝ドラのスカーレットに登場したフカ先生の言葉を胸に、今しかできない努力を、コツコツと続けていきたいと思います。
ちなみに、一次試験で英語の面接を担当してくださった女性は、今では職場で一番の理解者です。
ときには愚痴をこぼしあったり、他愛のない話で盛り上がったりしながら、今日までの一年間を一番近くで支えてくださいました。
心から感謝しています。
そして、私の採用を決めてくださったその期待を裏切らないよう、これからも精一杯がんばります。
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